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2005年04月 の記事一覧

経緯その2

 サイト『僕が出逢わない人たちのために』を作ったとき、「伸しイカの詩歌」はサイトの中心となる予定のコーナーでした。「今週の言葉」や「うなぎのらくがき」より思い入れはあったのです。
 しばらくして「伸しイカの詩歌」内にある「駄洒落の構造」を書きました。その後も駄洒落への興味は持続していたのですが、漫画家のとよ田みのるさんに「駄洒落の構造」を誉めて頂いたことが直接のきっかけとなり、続編に向け具体的に動き始めます。
 「駄洒落の構造」で未消化だったことは沢山あります。特に、駄洒落を「技法」と位置付けたことは、今回の立場と決定的に対立します。この態度変更は、文章読本や小説作法に対し、私が勝手に感じていた不満や反感と関係があります。
 自分が何を書こうとしているのか。その歴史的文脈を知るため、また、知識不足を補い、自分の考えを整理するために、言語学、心理学、生物学、哲学、宗教、思想関係、暇に任せて色々読みました。以前よく分かっていなかった本の再読もしました。駄洒落という問題意識がピントを調節したのかもしれません。多くのヒントを得ることができました。色々な考え方が繋がっていく興奮もありました。
 今また、本ないしは、ある種の小論文を書こうとしているのは、区切りをつける意味もあります。新しいアイデアを育てるためにも、いちどまとめた方がいい。切実なのは、文章読本がどうのといった因縁よりも、こっちの動機です。「はじめに」で、忘れかけていると書きました。集中していた時期より、概念の弁別が甘くなっている自覚があります。思い出すだけで、結構大変なのです。
 大テーマもありますが、それはそれとして、「しりとり」や「早口言葉」といった各論を、その都度面白く書けたらいいなと思っています。
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経緯その1

 もともと駄洒落は好きでした。父もよく駄洒落を言っていたと思います。高校時代の友人は、会話に登場した言葉から即座に駄洒落を作っていたものです。感心し、真似てもみました。あるパソコン雑誌の余白に読者の投稿欄があり、「惑星は臭え、木星も臭え」というパターンの駄洒落を知りました。「伸しイカの詩歌」の原型です。
 大学時代、筒井康隆の『残像に口紅を』や、谷川俊太郎の『ことばあそびうた』などにのめりこみました。さだまさしの「シラミ騒動」なんて歌も好きでした。井上ひさしも、嫌いではありません。ジョイス『フィネガンズウェイク』は、まだ読む覚悟ができていません。落語については、集中して聞き始めたのは会社に入ってから。最近です。
 駄洒落をいうと「寒い」という。この画一的なリアクションの定着には、漫才コンビ、ダウンタウンが関わっていると思います。「オバタリアン」が流行り、駄洒落は「オヤジギャグ」と呼ばれ始める。この辺り、ほとんど勘です。風俗現象にはあまり関心がないのです。
 さて、これらの流れとはまったく関係なく、私は大学では数学を専攻し、芸術や哲学や思想と名のつくものに憧れていました。柄谷行人や岸田秀をよく読みました。わかっていたかどうかは、わかりません。ただ、友人達と夜明かしで、ややこしい議論をするのは大好きでした。
 歌を作ったり、漫画を描いたり、詩を書いたりしていました。その傍ら、役に立たないことを半ば承知で、漫画の描き方の本や、文章読本、小説作法の類を集めていました。基本的に私は、役に立たないことが好きなのです。
 経緯とか動機とかを語り終えたら、常体で書きます。今のとこ、まったく興味がなくてもついて来て下さい。長期戦です。そのうち面白くなったらいいなと思っています。

はじめに

 「かたことだじゃれこう」と読んで下さい。本を書くつもりなのですが、本当に集中して駄洒落について考えていたのは、2003年の夏から2004年春にかけて。就職して、はや十ヶ月。そろそろ忘れかけています。より正確には、当時の考えが変形し始めている気がします。それは必ずしも、いい方にではありません。
 本を書きたいのは、色々な理由があります。まずは経緯や動機についてから始めようと思います。